Carpet Knowledge
変形空間がハンドタフティングに戻る理由
ADA FLOOR デザインチーム · 公開 2026-09-21
曲面・非直角度・納まりの多い空間では、ロール幅が先に設計を決めてしまう。ハンドタフティングの価値は復古ではなく、図面を 1:1 で下布に置ける点にある。

要点
曲面・非直角度・納まりの多い空間では、ロール幅が先に設計を決めてしまう。ハンドタフティングの価値は復古ではなく、図面を 1:1 で下布に置ける点にある。
- ロールは既定幅で出るため、変形部は切る・継ぐしかない。
- ハンドタフティングは図に沿って打つので、曲線とメダリオンが保てる。
- 規則的な大面积は依然として織機が有利で、併用が標準。
ロールが切れる場所
織りもタフテッドも既定幅のロールで届くため、現場でできるのは切断と継ぎだけだ。直線の通路では問題にならないが、弧壁や非直角度のコーナー、全体を見せる円形床になると、継ぎ目が視線の中心に落ちてしまう。上海佘山の落とし穴ホテルの床は資料に HAND-TUFTED と明記されている。採石坑に嵌め込まれた建築では、通路長も壁の角度も標準にならない。

曲線への二つの道
一つ目は下布に直接 yarn を打つ方法で、1:1 図に沿って弧もメダリオンも図のまま再現できる。代償は速度で、大面积は長い工程を占める。二つ目は型抜きしたピースを継ぐ方法で速いが厚み差が残る。見下ろされるラウンジや大堂の主毯は通常前者、目線高さで読む客室通路は後者でも許容される。

1:1 サンプルを実際の空間へ運ぶ
変形デザインのリスクは実物大になって初めて現れる。図面でゆとりがあった弧は 1:1 だと詰まり、工場ではっきり見えた色の境は現場光で滲む。部分サンプルを実際の部屋に敷き、昼と照明下で一度ずつ見てから、パイル層が意図どおりか確認する。ここを省くと手直しは施工済みの階で起きる。

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